国家の要件

民主主義を進めるためには、国民のひとりひとりが国家の運営に関する知識やスキルを習得する必要がある。そのためには、そのようなことを習得するための訓練が必要である。
しかしながら、人それぞれ能力には差があるのだから、同じように訓練したところで必ずしも全員が国家運営に関するエキスパートになれるわけではない。
そこで、初等〜高等教育の段階で人選し、国家の運営のエキスパートとして育てるべき人材とその他の人材とに分け、その他の人は ある程度の合意のもと 国家の運営に当たる人に それを委託するしかない。委託したことによって、その他の人が受ける不利益が許容限度を越えると、委託された側は解任される。「任せておけない」というわけだ。原発政策に関しては、今この段階に来ていると思う。地震の多い日本で、どんな理屈を捏ねたところで原発推進政策を進めるのは困難だろうと予想する。福島の現状を目の当たりにして、それでも国策として原発推進を選択できるのだとすると、「国家とは何か」ということを再考せざるを得ない。
国家とは、国民の安全、健康、平和、幸福のために、それを最大化するための組織ではないのか?