責任政党

ある人曰く、「敵失を突いて『政局化』するのは、政治家として当たり前の行為だ。それをしないのであれば、政治家の資格なし。」と。
これを真とするならば、自民党谷垣総裁がやっている行為は、政治家としては正しいことになる。
自分たちの提案を丸呑みさせたことで悦に入るのは、政治家としては二流ということだ。その姿勢では、万年野党止まりである。
責任政党として与党を目指すのであれば、政府与党の弱腰を突いて退陣に追い込むべしと。

一見正論のようだが、この考え方には問題がある。もし、日本が二大政党制になり、互いの政党が相手の敵失を突いて揚げ足取りに終始した場合、国会が常に空転し続けるからである。そのような事態を回避するためには、野党は野党としての役割を自覚し、政府与党に対して政策面での批判を展開し、議論を建設的な方向にもっていくべきである。そういう方向に向かわず、揚げ足取りに終始していると、国民は政治に対して興味を失ってしまう。

投票したい政党がないということは、国民としてなんと不幸なことか。